ubuntuにTorブラウザ(日本語版)をインストールしてみた。

ubuntu20.04 LTSにTorブラウザをインストールしてみました。Torは「トーア」と読みます。Torブラウザは通常のブラウザではアクセスできないウェブサイト(ダークウェブ)にアクセスするブラウザです。Torプロジェクトのサイトからダウンロードします。

Torブラウザのダウンロードサイト

日本語版をインストールするには「Download in another language or platform」のところをクリックします。いろんな言語のTorブラウザがありますが、日本語版は真ん中あたりにあります。

windows、macOS、Linux版があるので、一番右のLinux版をクリックします。32bit版と64bit版があるので自分の環境にあったほうを選びます。

ファイルがダウンロードされます。ダウンロードされたファイルは「tor-browser-linux64-11.0.10_ja.tar.xz」という名前でした。これを展開します。拡張子が .xz ですので、tarコマンドのオプションに「J」をつけます。以下のコマンドです。

$ tar Jxvf tor-browser-linux64-11.0.10_ja.tar.xz

展開すると tor-browser_ja というフォルダができます。こんな感じです。

tor-browser_ja フォルダを /opt 配下に移動させます。/opt 配下はroot権限がないと書き込みができないため、sudoでmvコマンドを実行します。

$ sudo mv tor-browser_ja /opt

/opt/tor-browser_ja 配下に移動すると start-tor-browser.desktop というファイルがありますので、以下のコマンドを実行します。

$ cd /opt/tor-browser_ja
$ ./start-tor-browser.desktop --register-app

start-tor-browser.desktopを実行したときの画面出力です。


$ ./start-tor-browser.desktop --register-app
Launching './Browser/start-tor-browser --detach --register-app'...
Tor Browser has been registered as a desktop app for this user in ~/.local/share/applications/

これを行うと、デスクトップ画面のアクティビティにTorブラウザが追加されます。

Torブラウザのアイコンをクリックします。

「Torに接続する」の画面が表示されます。

「接続」を押下します。

以下のメッセージが表示されます。

ここでは「Yes」を押下します(あとで設定を変えられます)。

Torブラウザの検索画面が表示されます。

さきほど「英語版のウェブページを表示しますか?」のメッセージが表示されましたが設定で変更できます。

設定を変更するには 設定 → 一般 → 言語 とたどり、「言語設定」を押下します。

ウェブページの言語設定の画面が表示されます。

「プライバシー強化のため、英語版のウェブページを表示する」のチェックを外して「追加する言語を選択」から日本語を選んで追加します。「OK」を押下します。

ダークウェブには怪しいサイトがあるかもしれませんので慣れないうちは用心しておいたほうが良いと思います。セキュリティレベルを変更できますので、最も安全にしておきましょう。

設定 → プライバシーとセキュリティ → セキュリティレベル とたどります。「最も安全」にチェックをしておきます。

Torブラウザはウェブサイトに対してアクセス元を隠すことはできるのですが、ISPはユーザーがTorブラウザを使っていることを知ることができます。VPNを使用すればそのことを隠せますが、VPNのログから追うことはできます。Torブラウザを使っていることを秘密にするにはログを残さないVPNサービスを利用する必要があります。

ubuntuにsnap版のSMPlayerをインストールしたら文字化けしていた。

ubuntuソフトウェアを使ってubuntu20.04にSMPlayerをインストールしたのですが、メニューバーが文字化けしていました(文字の形からか豆腐と呼ばれているらしい)。SMPlayerは動画再生ソフトです。こんな感じです。

インストールした後に気付いたのですが、snap版のSMPlayerがインストールされたようです。このままでは使えないので直してみました。

snapアプリのフォントの設定ですが、ホームディレクトリ配下のfonts.confというファイルにあるようです。fonts.confはsnapアプリごとにあるようで、SMPlayerの場合は以下になります。

fonts.conf の場所
ホームディレクトリ/snap/smplayer/数字(リビジョン)/.config/fontconfig

fonts.confを見てみました。

文字化けの原因ですが、赤枠で囲ったディレクトリ配下にフォントが足りないためのようです。/usr/share/fonts 配下と比べてみると全然足りていません。

では、どうするか?

ですが、/snap ディレクトリ配下にREADMEがあり、これには以下のように記載されています。

難しいことはわからないのですが /snap/<snapname>/<revision> はマウントポイントになっているようです。ですので、/snap/smplayer/58/usr/share/fonts に /usr/share/fonts をマウントします。ただ /usr/share/fonts はデバイスではなくディレクトリですのでバインドマウントにします。且つ、読み取り専用とします。以下のコマンドです。


$ sudo mount -o ro,bind /usr/share/fonts /snap/smplayer/58/usr/share/fonts

これをしてからSMPlayerを再起動させると、無事、画面の文字化けが解消しました。動画の再生もできます。

なお、これだけだとubuntuを再起動する度にマウントが外れてしまうので、OS起動時に自動でマウントされるようにfstabファイルに設定を追加しておきます。以下を追記します。

fstabの場所
/etc の配下

追加する1文
/usr/share/fonts  /snap/smplayer/58/usr/share/fonts  none  ro,bind  0  0

赤枠の部分です。これでubuntu起動時にマウントがされるようになります。

ここからは別の話題です。

文字化けは解消したのですが別のところで不都合がありました。DVDをSMPlayerが認識しません。通常の動画ファイルは再生できるのですが、DVDをドライブに入れて再生しようとしてもうまく再生されません。

DVDを再生するにはlibdvd-pkgのインストールが必要らしいのでインストールしてみたのですが解決しません。他にもlibdvdnav4を入れたりしてみたのですが状況は変わらずでした。

ここであることに気づきました。

SMPlayerはsnap版だからsnap版の(snapディレクトリの)ライブラリを追加しないと意味がないのでは?

どういうことかというと、libdvd-pkgをインストールすると /usr/lib/x86_64-linux-gnu 配下にlibdvdcss.soファイルが配置されます。これが /snap/smplayer/58/usr/lib/x86_64-linux-gnu 配下にあるかというと、、ありません。比べてみると以下です。

/usr/lib/x86_64-linux-gnu の下

/snap/smplayer/58/usr/lib/x86_64-linux-gnu の下

/snap・・配下にDVD関連のライブラリ(soファイル)を追加しないとDVDの再生が出来ないのではないかと思います。文字化けのときと同じようにマウントしてみたのですが、これができない。またダメ元でシンボリックリンク、ハードリンクをやってみましたが、やはりできませんでした。

ですので今はSMPlayerでのDVDの再生ができないままです(悲)。もともとのsnapパッケージにライブラリを追加する方法があるのかどうかわからないですが、やり方が不明なのでどうしようもないです。